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私のしたこと
涼くんを好きになってから、『嫉妬』って何かがわかった。
自分が嫉妬深い人間なんだと日々感じるようになった。
周りの友達と自分はちょっと違うと感じていた。
かっこいいから好きとか、人気があるから好きとかそういうんじゃない。
コロコロと好きな男子が変わる周りの友達とは違う恋だった。
他の女子が涼くんと話すたび、胸の奥が燃えるように痛かったんだ。
頭の中は涼くんでいっぱいだった。
そんな頃。
私は“いじめ”をしてしまった。
幼かったとか、子供だったなんて言葉では許されない。
小学校の頃、クラスの中心的グループの中にいた私。
8人グループは、いつも一緒に行動していて、全員好きな男子が違っていた。
だけど、友達はケンカをするたびに『反町好きになるで』
と、言ってきた。
私は加害者でもあり、被害者でもあった。
グループ内で、いつも誰かがハミにされていて、みんな心のどこかで『いつか自分がいじめられる』って怯えてたのかもしれない。
だから、悪いことだとわかりつつ、誰かをいじめて安心していた。
自分でない誰かがいじめられている時だけ、安心できた。
6年になり、いじめは日常にあるようになった。
ターゲットにされた人物を無視したり、その子がいないときにあだ名をつけて悪口を言ったり。
私もみんなと同じように、そんなことをしていた。
子供って、罪悪感なしにひどいことができてしまう。
サイン帳に書かれた友達の悪口。
自分のしたことを忘れない為に、そのサイン帳はいつまでも持っていようと決めている。
卒業前の思い出のサイン帳。
そこに書かれているのは、その時にいじめられていた友達の文句ばかりだった。
楽しい思い出も
仲良かった頃のことも
書かれていない。