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私のいじめられてる期間はどれくらいだったのか、今では忘れてしまった。
きっと、そんなに長くはなかったはずだけど。
すごく長かった。
本当に、長く感じた。
1日も長かった。
10分の休憩も長かった。
休み時間になると、誰もいない荷物置き場のような階段にいつも一人で逃げ込んだ。
そこに、一人で座って、10分の長さを感じていた。
友達と話しているとあっという間の10分が、一人でいるとこんなにも長く苦しい。
ピンチになったときほど、人の気持ちってわかるんだ。
元気な時に親切にしてくれた人より、苦しい時に親切にしてくれた人の方が一生忘れられない。
音楽の先生が、抱きしめてくれた。
毎朝、こっそり先生を待っていた。
その時期、『おはよう』を言える人が同じクラスの友達の中にいなかった。
その先生だけだった。
なんとなくお母さんの匂いがした。
お母さんが学校にいるような安心感。
あの音楽の先生がいなかったら、学校を休んでいたかもしれない。
家に帰ると、玄関の外にお母さんがいてくれた。
やっぱり、鍵っ子は寂しいだろうなって思う。
私の場合、学校でどんなに辛くても家の近くまで来ると走って家を目指した。
角を曲がると、きっとお母さんが待ってる。
それがどれほど嬉しかったか。