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ランドセルのまま抱きしめてくれるお母さんのぬくもりで、
一日の辛いことを忘れられた。
やっぱり子供だったのか、家に入ると学校のことも忘れて元気に過ごしていた。
その後、また別の誰かにいじめが移動して行った。
だけど、いじめられてみて初めて気付いたことがたくさんあったから・・・・・・
私は悪口を控えた。
それと同時に、もう一人ぼっちは嫌だ・・・・・・と強く思うようになり、その輪の中でビクビクしていたような気がする。
まだ、『友情』とか、『親友』とか
よくわかってなかった。
それから、仲間はずれにされることもなく平和な人生を送ってきた私。
でも、いつでも加害者にはなり得る危うさがあった。
中学の頃、転校生の悪口を言ってしまった。
何気なく・・・・・・
その時、ミキに怒られた。
『転校生には優しくしやなあかん!』
私は帰って、日記にそれを書いた。
涙が出た。
思い出した。
私は小学校の3年で転校してきた。
ミキは小学校2年で転校してきた。
不安いっぱいの転校生の私に、最初に話しかけてくれたのはミキだった。
何かと噂される転校生をいつも守ってくれていたのがミキだったと。
それ以来、絶対に転校生の悪口を言うのをやめようって思ったんだ。
誰も知り合いがいない不安な状況の転校生の気持ちを、自分も知っていたくせに。
ミキとは、今でもマメに連絡を取り合う仲だ。
きっとおばあちゃんになっても、私はあの恩を忘れない。