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自分がおかしくなりそうだった。




電話が鳴るたびに、体中の全神経が反応する。






疲れて、


悲しくて、



寂しくて・・・・・・






もしかして、涼くんは私を忘れてしまってるんじゃないかって思った。






10日以上連絡がない。




我慢の限界を超えた。





午後9時半・・・・・・



涼くんの家へ電話をかけた。





『今、帰ってきたとこやわ。ちょうど今からご飯食べるところ』




涼くんのお母さんのその言葉に、私は




『じゃあ、いいです。よろしくお伝えください』




と、言った。








言えないよ。






どうして電話くれないの?



なんて・・・・・・





だって、片思いなんだもん。




付き合っててもやっぱり私の恋は片思い。





それから、また待つ日々が続いた。



あの公園でのデートがあまりにも楽しくて・・・・・・


私を好きになってくれたと確信したのに。




だから、よけいに悲しかった。






私の思い込み?



ただの勘違い。





涼くんの頭の中、99%は『サッカー』なんだって、誰かが毎日のように私に囁くんだ。









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