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会える喜び
いくら待っても電話はかかってこなかった。
私は
また電話をかけてしまう。
だって、待ってると
自然に消えちゃうような気がした。
私と涼くんの関係・・・・・・
当時流行ってた『自然消滅』ってやつ。
だから、電話をかけた。
嫌がられるかもしれない。
面倒だって思われるかもしれない。
でも、どうしても大事にしたかった。
涼くんの彼女って言う自分の居場所を守りたかった。
彼女らしいこと何もできなくてもいい。
彼氏らしいことなんてしてくれなくてもいいから・・・・・・
彼氏と彼女でいたかった。
大好きだから。
声を聞くと全部許せちゃうんだ。
何も辛くなかったかのように
笑顔に戻れるんだ。
『会いたいなぁ!』
そんな言葉だけで、私は涙が出ちゃうんだから。
日記に書いちゃうんだよ。
会えなくても
その言葉だけで幸せになれる。
そして、電話を切るとまた不安になる。
・・・・・・次はいつ?
声が聞けるのはいつ?
また電話を待つ日々が始まるんだって・・・・・・
泣きたくなる。