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気を利かせた友達が2人きりにしてくれた。





何度もデートした公園で、少し離れて歩く。



何度もここで手を繋いだ。


こっそりキスもした。







いつまでも変わらないでいて。




そのままの涼くんでいて。





私の憧れの


かっこよくて


優しくて


面白い涼くんでいてね。






歩きながらチラチラと横顔を見つめた。





体中が叫ぶんだ。



『大好き』って。






やっぱり好きだ。



やっぱり大好き。





彼女とおそろいの指輪をしている涼くんを見つめながら、


立ち止まってるのは私だけだと気付く。





「彼女とどう?」



「結構大変やで。年下でわがままで・・・・・・」




涼くんは私の気持ちを知ってるんだ。




優しい涼くんは私を傷つけないようなことしか言わない。





きっとかわいい年下の彼女。



わがままな彼女をよしよしってしてあげる涼くんの姿が想像できちゃうんだ。





「あの写真、捨てれんくてさ~」



涼くんが振り向いて、笑った。



夜なのに、まぶしそうな顔だった。




「高校のサッカーの時、みんなで撮った写真。あと、もらったマフラーも・・・・・・」




星を見上げたら、星が降ってきそうにキラキラと輝いていた。




私の目には今にもこぼれそうな涙が溢れていた。






「私も、写真捨てられへんし、もらったものも全部置いてる。これから誰を好きになっても、涼くんのことは特別やと思う」




涼くんは優しく頷きながら話を聞いてくれる人なんだ。




「ありがとう!!めっちゃ嬉しいわ」




そんな言葉が欲しかったわけじゃない。




言って欲しかった。


『俺も特別やで』って。



これから先、誰と付き合っても・・・・・・


私が特別であってほしい。



そう思った。




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