アリスと白薔薇の時計塔
イルシオンガーデン。
ラウルの国で千年祭の時だけ開かれる特別な庭。初めて踏み入れたイルシオンガーデンに、ルークは思わず感嘆の声をもらす。
「はあ――これがイルシオンガーデンか、まるで別世界だな」
下は硝子張りで水の中に白薔薇が浮かんでいる。中央には細長い机が置かれ、洋菓子や酒、ジュースや紅茶がずらりと並ぶ。
まるでお茶会のようだとルークは思った。
「白薔薇しかないけど、なんか意味あんのか?」
赤や黄があってもいいのにと思うが、千年祭自体詳しく知るわけでもなく見習い騎士の自分が意見するなど、当然あってはならない。
ルークが考え込んでいると、同じ見習い騎士の仲間の声が飛んできた。
「ルークこっちを手伝ってくれ!」
「おう」
とりあえず今は仕事をしなければ、と頭の中を切り替える。
千年祭が始まる夜までには終わらせなければ。
ラウルの国で千年祭の時だけ開かれる特別な庭。初めて踏み入れたイルシオンガーデンに、ルークは思わず感嘆の声をもらす。
「はあ――これがイルシオンガーデンか、まるで別世界だな」
下は硝子張りで水の中に白薔薇が浮かんでいる。中央には細長い机が置かれ、洋菓子や酒、ジュースや紅茶がずらりと並ぶ。
まるでお茶会のようだとルークは思った。
「白薔薇しかないけど、なんか意味あんのか?」
赤や黄があってもいいのにと思うが、千年祭自体詳しく知るわけでもなく見習い騎士の自分が意見するなど、当然あってはならない。
ルークが考え込んでいると、同じ見習い騎士の仲間の声が飛んできた。
「ルークこっちを手伝ってくれ!」
「おう」
とりあえず今は仕事をしなければ、と頭の中を切り替える。
千年祭が始まる夜までには終わらせなければ。