四季〜二人で歩む季節〜


訳がわからないまま部屋の方に目をやると、黒い人影。


一瞬で体が固まってしまった。


まさか、森田さん…?


その場で動けずに居るあたしをよそに、その人影が動きだす。


ヤダ、どうしよう。


恐怖で体が震えだしてしまった。


「…ミユ?」


なのに、耳に届いたその声は一瞬で恐怖を消してくれる。


「レン…?」

「今日は仕事休みだろ?」

「ちょっとご飯食べに行ってた。
ずっと待ってたの?」


もしかして、レンはあたしが他の男と一緒だった事に気付いているのかもしれない。


もっと言えば、シゲの話を聞いていたかもしれない。
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