四季〜二人で歩む季節〜
バンッ!
「…んっ。」
その音に気付いたレンがモゾモゾ動き、あたしとレンの目が合ってしまった。
咄嗟にカバンを拾い上げ、無我夢中でレンの部屋を飛び出す。
息が出来ない位に走って、気付けば小さな公園に辿り着いていた。
あたしは勝手に勘違いをしていたのかもしれない。
レンの部屋にあたし以外の女が入っていたなんて、思っていなかった。
だって、あたしはレンから部屋の鍵をもらっていて、いつでも来ていいって事だと思っていたのに。