四季〜二人で歩む季節〜


バンッ!


「…んっ。」


その音に気付いたレンがモゾモゾ動き、あたしとレンの目が合ってしまった。


咄嗟にカバンを拾い上げ、無我夢中でレンの部屋を飛び出す。


息が出来ない位に走って、気付けば小さな公園に辿り着いていた。


あたしは勝手に勘違いをしていたのかもしれない。


レンの部屋にあたし以外の女が入っていたなんて、思っていなかった。


だって、あたしはレンから部屋の鍵をもらっていて、いつでも来ていいって事だと思っていたのに。
< 153 / 316 >

この作品をシェア

pagetop