四季〜二人で歩む季節〜
その日の夜、レンはまたあたしのアパートに来てくれた。
少し疲労の見える顔色をしていたけど、優しくあたしに寄り添ってくれていた。
「俺、お前の事抱きしめていいのかな?」
ぽつりと呟かれた言葉。
「あたしは、レンに抱きしめてもらいたい。」
体中にレンのぬくもりを感じたいと思っていた。
「ミユ…。」
そっと、優しく優しくレンはあたしを抱きしめてくれる。
あたしは、このぬくもりをずっとずっと求めていた。
「もう、お前に会えないって思ってた。
あんな場面を見られたしな。
でも…ずっと会いたかった。」