四季〜二人で歩む季節〜


今日は、さすがに彼女のお客さんでお店は埋めつくされる。


沢山の花輪も並び、そして沢山のお酒がどんどんと空けられていく。


「ミユちゃん、貴女は貴女なりのナンバー1になってね。
そして、レンくんとお幸せに。」

「ありがとうございます。
お疲れ様でした。」


蘭さんは抱えきれない程の花束を持ち、キャストや黒服みんなに見送られお店をあとにした。


彼女は最後まで眩しいくらいに輝いていた。


蘭さんが辞めた翌日、あたし達はどこか気が抜けた気持ちで仕事をしていたと思う。


お客さんの入りもいつもより少なく、彼女が辞めてしまった影響は大きい。
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