四季〜二人で歩む季節〜
苦しめる女
慌ただしい毎日を送りながらも、あたしは次第にその忙しさにも慣れてきた。
せっかく3Kg増えた体重も、気付けばまた減ってしまっている。
けれど、心が満たされているからか体調は至って元気だった。
「俺、忙しくなるからこっち来れなくなる。」
夜遅く、あたしのアパートに来たレンは、開口一番そう言った。
「仕事ならしょうがないよ。
あたしはマンションに行ってもいいの?」
「もちろん。
でも、家に居る時間も少ないと思う。」
「そっか。」
寂しいと思った瞬間、レンは優しくあたしを抱きしめてくれた。