四季〜二人で歩む季節〜

繋ぐ手と手



久しぶりに自分のアパートへと足を運んでみた。


仕事が休みだというのに、あたしは今日も独りぼっち。


しばらく部屋を空けていたので、少しだけ埃っぽく感じ掃除をする事にした。


何かをしてないと、寂しさに押し潰されてしまいそうになる。


あの日あの夢を見た後、あたしが再び眠りにつくまでレンは優しく抱きしめていてくれた。


黙々と掃除をし、着なくなった服やいらなくなった物をゴミ袋に詰め込んだ。


綺麗になった部屋を見渡し、少しだけ心も軽くなった気がする。


溜まってしまった郵便物を見ていると、レンから電話がかかってきた。
< 254 / 316 >

この作品をシェア

pagetop