四季〜二人で歩む季節〜
そしてあたし達は、レンのお母さんが居る施設の近くで新しい生活をスタートする。
このネオンが輝く街とは全く違う環境だけど、あたしもレンもこの街に未練はない。
最後の荷物をトラックに載せ、あたし達もレンの車に乗り込んだ。
「和香ちゃん、出産頑張ってね。」
「はい。
落ち着いたら連絡下さい。」
「うん。
それじゃあ、元気で。」
「はい。」
レンと悟くんもいくつか言葉を交わし、あたし達の車は出発した。
生まれ育ったこの街は、楽しい思い出も辛い思い出も沢山ある。