四季〜二人で歩む季節〜


「ミユ、行くぞ。」


全てを終わらせたレンに声をかけられ、あたしはまたレンの後を追う。


車に乗り込み、遅めの昼食を食べにファミレスへと向かった。


これまた、レンとファミレスが似つかわしくなくて、あたしは一人笑いを堪えていた。


「今乗ってる車はどうするの?」

「あれは、悟にやる。」

「そうなんだ。」


そんな会話をしていると、注文していた料理が運ばれてきた。


あたし達はそれを黙々と食べて、いそいそとお店を出る。


やっぱりレンにはファミレスなんか似合わないし、太陽の下も似合わない。


あたし達は暗闇のような夜が似合うんだと思った。
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