四季〜二人で歩む季節〜


あたしより1コ下で、お猿さんみたいな可愛い男の子。


他に乗っていた女の子達を送って、最後はあたしだけになった。


座席に体を預け、目を閉じていると


「ミユさん、お疲れですか?」


シゲの声が耳に届く。


その声に目を開けば、ルームミラー越しに目が合った。


「まあね。」


と、一言返しあたしはまた目を閉じた。


「着きましたよ。」


しばらくするとまたシゲの声がして、あたしはカバンを手に取った。


「ありがとう。お疲れ様。」

「お疲れ様でした。
気をつけて帰って下さい。」
< 6 / 316 >

この作品をシェア

pagetop