四季〜二人で歩む季節〜
一人でいる事には慣れっこだし全然寂しいなんて思う事はないけれど、寒い季節は人肌が恋しくなる。
彼氏と呼べる人はもう2年ぐらいいない。
部屋が温まる前にあたしはさっき買ってきたビールを飲み始め、余計に寒くなってしまった。
「ミユさん、お願いします。」
「はい。」
今日もまた、あたしは作り笑顔を顔に貼付けてお客さんと談笑。
仕事自体はそれなりに楽しんでやっているけど、それでもやっぱり神経を擦り減らしている。
「ねぇミユ、今日ちょっと飲みに行かない?」
仕事が終わり帰り支度をしていると、真琴があたしに声をかけてきた。