四季〜二人で歩む季節〜
「ミユ…。
店終わるの待ってようと思ったらあいつが居て、つい…。」
「うんうん、ありがとう。」
あたしは初めて怒りに震えるレンを見た。
けれど、怖いなんて思う事はなく、あたしの為に森田さんを殴り飛ばしてくれた事が嬉しかった。
「すぐ着替えてくるから待ってて。」
店長とお店の中に戻り、あたしは急いで更衣室へと向かった。
「さっきの、ミユの男か?」
「違います。
ただ心配してくれてて、一度あたしの家の前で森田さんを追い返してくれた事があったんです。」
「そうなんだ。
森田も今日ので懲りてくれたらいいんだけどな。」