四季〜二人で歩む季節〜


珍しく飲みに行こうという誘い。


「うん、いいけど…。」

「あー、大丈夫。
今日は実家に行ってるから。」


あたしが言葉を濁した事に対して、真琴は大丈夫だと言った。


彼女にはこのお店に秘密がある。


シゲに送迎を断り、あたしは真琴とお店を出て居酒屋へと向かった。


「仕事終わりの一杯はいいね。」

「あたしら仕事でもお酒飲んでんじゃん。」

「まぁ、そうなんだけどね。」


“アハハ”と笑いながら真琴は更にビールを喉に流し込む。


真琴はあたしより1コ上で、同時期にお店に入ったから何となく話すようになっていた。
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