四季〜二人で歩む季節〜


「ありがとう、悟くん。」


レンと悟くんがわざわざあたしの誕生日の為に来てくれた。


「あたし、誕生日なんて教えてないよね?」


二人が来てくれた事を不思議に思いながら、そう問いかけると、


「和香ちゃんに聞いたんです。」


悟くんが、小さく答えた。


「アハハ、あたしが教えちゃいました。」


ヘルプでついてくれた和香ちゃんが、水割りを作りながら笑っている。


そんな和香ちゃんの優しさが嬉しかった。


せっかくレンと悟くんが来てくれたけど、ゆっくり席につく事が出来ず、バタバタと他の席を回る。
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