四季〜二人で歩む季節〜
「ほら、飲めよ。」
レンがミネラルウォーターをあたしに差し出した。
「ありがとう。」
ゴクゴクと喉に流し込み、車の中でほんの少し眠ったからか、さっきまでの気持ち悪さは和らいだ気がする。
「大丈夫か?」
「うん、ちょっとは良くなった。
今日は飲み過ぎたね。」
「はい、これ。」
「えっ、何?」
突然、レンはあたしの目の前に細長い箱を出した。
そっと箱を開くと、Rをかたどったペンダントヘットのネックレス。
「悟からお前が誕生日だって聞いて、急いで買いに行ったからゆっくり選ぶ暇もなかったんだけどな。」
「レン…、ありがとう。」