アタシと王子様


どれくらい歩いたのか…



ただただ、前に足を進めているだけ…



家までの道のりを1人トボトボ歩く。



「あ……店…閉めてる…」


…―もう、こんな所まで歩いて来てたんだ?



ふと顔を上げるとオーナーが店のシャッターを下ろしていた。



「あれぇ?桃花ちゃん!!今、帰りなんだね?」



ボーッと店を眺めていたあたしに気付いたオーナーが穏やかな笑顔を見せて声をかけて来た。


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