アタシと王子様


「先輩……」



肩を上下に動かし息切れした先輩がそこにいた。



「ハァ…今…親父がさ…そこで…桃花ちゃん…に会って様子が変だったって…急いで追いかけて…ハァ…」


あたしの為に走って来てくれたの?



先輩の足元に視線をやるとサンダルを逆に履いていた。



「ど…したの?…なんか…」



その優しさに救われて、あたしは自然に先輩へと寄りかかっていた。



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