アタシと王子様
誰もいない屋上でやっと休憩が出来ると思っていたのも束の間…―
ザワザワと騒ぎながら3年の先輩達が入って来た。
「……」
それを横目で見ながら知らん顔しているあたしと光に肩で風を切るように近づいて来た。
「……なに?」
さすがの光も威圧感のある集団に戸惑っている。
「相澤桃花ってあんた?」
派手な見た目その先輩はキツくあたし達を睨み尋ねた。
「……だったら何ですか?」
光が負けじと、あたしを庇うように立ち塞がる。
「話あんだけど?一緒に来てもらえない?」
リーダーとでも言うべきなのか…さっきから話しかけて来るのは真ん前に立つ偉そうなこの人だけで後ろの彼女達は睨んで来るだけ。