アタシと王子様


「手を離して下さい…」



「嫌だ」



「誰かに見られたら…また!!??」



「…誰も来ないし見られたらマズイ事なんかしてないよね?」



挑発するような先輩の言葉と態度に振り回されている自分が情けなくなる。



「それとも…」



「ななな…何?!」



「見られちゃマズイ事して欲しい?」



掴んでいる手首に痛みが走るぐらいギュッと力を込めた。



「やだ…本当に離して!」


「じゃあ…信じてくれる?俺の真剣な気持ち」



「信じます!!!だから!!!!」



「じゃあ…付き合ってくれる??」



「分かりました!!!付き合いま…ん?どさくさに紛れて!!」



「バレたか…つまんねぇ」


子供みたいに拗ねると手をほどきゴロンと地面に寝転んだ。


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