アタシと王子様
"王子様の本気"
―…い
―…ぱい
「先輩ってば!!!!!」
体を揺り動かして熟睡している先輩を起こした。
突然の振動にパッと目を大きく見開いて前を見つめキョロキョロと寝ぼけた仕草を見せる。
「…んぁ…あれ?アイス」
「…アイス?知りませんよ!!チャイム鳴りました」
「え!?もう!?まだ2、3分しか寝てないでしょ?」
小さくイビキまで掻いてた人が何を言ってるんだろ?
居眠りに付き合わされるだけなら授業に出れば良かった…
「先に行きますね?光も心配してるだろうし…」
「あ…あぁ…うん…またね」
「……?」
少し様子のおかしい先輩だったけれど、気にせずに教室に戻る事にした。