クリスタルワールド~鏡の世界~
「それでは、午後はTETOに入学する儀式をいたしましょう。」
給食を食べ終わり、30分ほどしたところで実桜サンがこういった。
「えっ!?
でも、みおさん。
ぼくたちはもうTETOの生徒でしょ?」
「えぇ。そうですよ。
あと、先生とよんでくださいネ。」
実桜さんは笑顔でこう言った。
「なのに、儀式をするの?」
「えぇ。
TETOの生徒は、二つのリングが繋がっている形のシルバーでできた飾りのついたアクセサリーを優梨愛サマから頂けるんです。
TETOはクラミス王国の伝統的な教育機関なので、その生徒である証としてアクセサリーを頂いて、見に着けるんです。
生徒の中には、お二人のように幼稚園に通う年の子供サンも多いので、だいたいネックレスかブレスレットなんです。
そのアクセサリーをこれから、優梨愛サマに頂きに行くんです。」
そのあとの先生の話によるとどうやら、そのアクセサリーの形はTETOの生徒しか付けてはいけないらしい。
だから、この国の人はそのアクセサリーを見ただけでTETOの生徒であると判断してくれるのだという。
―私たちはまだ知らなかった
―数日後二人を襲うあの出来事を