Melody Honey
「――ざっとこんなところか」

呟いた後、私は手帳を閉じた。

念願の雑誌記者になってから、ようやく1年目。

今日は初めての取材、テナーサックス奏者·桐生詩音のインタビューだ。

某ホテルのロビーで本人を待っている私は、緊張していた。

だって、すごい人と話をするんだよ?

初めてのお仕事と言うこともあるけど、やっぱり緊張する。

上手に取材できるかな…?

とりあえず、自分がヘタをこかないことを祈るしかない。

インタビューの内容も、さっきしっかりと暗記したから大丈夫なはずだ。
< 10 / 288 >

この作品をシェア

pagetop