Melody Honey
こんな桐生は初めてだった。

怖くて仕方がない。

逃げようと抵抗するように躰をよじるものの、
「逃げようとするんじゃねーよ!」

さらに強い力で躰を押さえられる。

「――痛い…!」

痛いくらいの強い力に、私の口から声がこぼれた。

こんなやり方は、支配としか言いようがない。

「――いや…」

震えた声で、私は桐生に言った。

こんな乱暴なやり方で彼を受け入れるのは、嫌だった。

「――やめてよ…」

涙が私の頬を流れた。
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