Melody Honey
呼び止めたのはいいものの、何て言えばいいのだろうか?
言葉が見当たらない。
私と桐生の間に流れる沈黙が怖い。
「――用がないんだったら呼ぶなよ」
顔をあげて桐生に視線を向けると、彼はまた背中を向けて私から離れようとした。
待って、離れないで!
そう思って、
「私、お見合いをすることになったの」
言った瞬間、私は自分の手で口を塞いだ。
私、何てことを言うのよ!
恨んでも、とっさに言ってしまった言葉が戻ってくる訳がない。
言葉が見当たらない。
私と桐生の間に流れる沈黙が怖い。
「――用がないんだったら呼ぶなよ」
顔をあげて桐生に視線を向けると、彼はまた背中を向けて私から離れようとした。
待って、離れないで!
そう思って、
「私、お見合いをすることになったの」
言った瞬間、私は自分の手で口を塞いだ。
私、何てことを言うのよ!
恨んでも、とっさに言ってしまった言葉が戻ってくる訳がない。