Melody Honey
いつの間にか寝てしまっていたらしい。

携帯電話の着信音で目が覚めた。

ディスプレイを見てみると、お母さんからだった。

今度は一体何なのかしら?

そう思いながら、
「もしもし?」

私はあくびをした。

「あおい?

お見合いのことなんだけどね」

「お母さん、あのね」

話をしようとするお母さんをさえぎった。

「あら、どうしたの?」

そう聞いてきたお母さんに、
「――お見合いの話、取り消しにできない?」

私は言った。
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