Melody Honey
「それに…私、好きな人がいるんだ」

私は言った。

「えっ?」

驚いたと言うように、お母さんが言った。

そりゃ、聞いてなきゃ驚くよね。

苦笑いをしたい気持ちを押さえながら、
「その人のことが本当に好きなんだ」

お母さんに自分の正直な気持ちを言った。

「だから、ごめんね」

そう言った私に、
「…仕方ないわね」

お母さんは仕方がないと言うようにため息をついた。

「本当に、ごめんなさい」

そう言った後、私とお母さんの間に沈黙が流れた。

先に破ったのは、お母さんの方からだった。
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