Melody Honey
「けど、まだまだ仕込みが足りねーな」

詩音がそう言ったかと思ったら、
「――ひゃっ…」

ヒョイと、詩音が私を抱きあげたかと思ったら、彼の部屋に連れて行かれた。

「――あっ…」

部屋についたとたん、ベッドに押し倒された。

「――ッ…」

唇が触れるかと思うくらいの至近距離に、詩音の顔が目の前にあった。

「仕込めなかった分、たくさん仕込んでやる」

官能的な唇がそう言った瞬間、
「――やっ…」

楽器しか知らないような指が、私の躰をなできた。
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