Melody Honey
感じてしまいそうになる躰をこらえながら、私は寝たふりを続けた。

詩音の手が太もものところで止まった。

…えっ?

この先は、考えなくてもわかっている。

そこに指が触れた瞬間、
「――あっ…」

私の寝たふりが終わった。

「やっぱり起きてたんじゃねーか」

詩音が言った。

その言葉に目を開けると、ニヤリと口角をあげた詩音がいた。

「き、気づいてたの?」

そう聞いた私に、
「YES」

詩音が英語で答えた。

「俺を騙すとは、ずいぶんといい度胸してんじゃねーか」

その騙しを見破ったあなたもずいぶんといい度胸をしています。

と言うか、怖いです。

腕の中から逃げようとした時、
「おっと、逃がさねーぜ?」

詩音に抱きしめられた。
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