Melody Honey
「だって…詩音、古くなったとか何とか言ってたじゃん」

そう言った私に、
「自分ン家だから言ってもいいの」

詩音が言った。

「何よ、それ!?」

不公平にも程があるんですけど!

詩音とそんなやりとりをしていたら、
「兄貴?」

後ろから誰かに声をかけられた。

振り返ると、男の人が1人立っていた。

茶色がかった黒髪に色白の肌、整った顔立ち…一言で言うなら、爽やかな雰囲気の男の人だった。

「香音」

その人を見た瞬間、詩音が呟いた。
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