Melody Honey
「あおいは俺とやる時にいつも心の準備をしてたのか?」

「してたってほどじゃないけど、あっ…」

詩音の指に感じて、反射的に甘い声が出てしまった。

「へえ、でも今日は何で準備をする必要があったんだ?」

続けて詩音が聞いてきた。

私も正直に言って、何でだろうと思った。

準備なんかしなくてもいいのに、今日は何で必要なんだろうと思った。

「あおい、黙ってたってムダだぞ?」

「――んっ、詩音…」

続きを言いたくても、詩音に感じてしまっているせいで言うことができない。

完全に詩音に支配されている。
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