Melody Honey
忘れているのかなと思っていた。

出会った当時に宣言したその言葉を忘れているかも知れないと思っていた。

だけど、詩音はまだ覚えてくれていた。

「何だよ」

そう言った詩音に、
「覚えてくれていたんだなって、思ったの」

私は言い返した。

詩音はフッと笑うと、
「自分が宣言したことを忘れる訳がねーだろ」

そう言って、私と唇を重ねてきた。

「――んっ…」

詩音がくれる甘くて深いキスに、私は溺れて行った。

その後は、詩音の指先によってドロドロに溶かされてしまった。
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