Melody Honey

と言うか、元はと言えばあなたが悪いんでしょ！

そう言おうとしたら、
「俺は絶対に仕返しをする男だからな」

桐生が言った。

こ、怖い…。

逃げ出したくても、私の肩を抱く桐生の腕の力が強い。

もしかしたら、骨を折られるんじゃないかしら？

「あおい」

目の前で、彼が私の名前を呼んだ。

それに反応したと言うように、私の躰がビクッと震えた。

「な、何…？」

肩を抱いていない方の手が伸びてきたかと思ったら、私の顔のラインをゆっくりとなでてきた。