Melody Honey

気になって何が悪い!

薄い大沢くんの唇は、どうやって私に触れてくれるんだろ?

今日の昼休みから、私はそんなことを考えてばかりだ。

「何を考えてるんだ?」

「きゃっ!」

突然のことに、私は驚いた。

何故なら、桐生が目の前にいたからだ。

突然目の前に現れて声をかけられたら、誰だって驚いてしまう。

「ったく、他の男のことでも考えてたのか?」

そう言ってきた桐生に、私の躰がギクッと震えた。

「ち、違います!」

そう答えた後、私は目をそらすように横を向いた。
< 61 / 288 >

この作品をシェア

pagetop