Melody Honey
そんな私に、
「ったく、これでも着ろ」

桐生が何かを投げてきた。

「わっ!」

バサッと頭からそれを受け取ってしまったせいで、私の視界が暗くなった。

何を投げてきたのよ。

そう思いながら、私は視界の邪魔をしているそれを手に取った。

白いシャツだった。

シャツの大きさから予想すと、桐生のものなのだろう。

観察するようにシャツを見つめていたら、
「着ろ、それからこっちへこい」

桐生が言った。
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