Melody Honey
何でいつも上から目線なのよ。

確かに、私よりも桐生の方が年上ですけど。

頭の中でブツブツと文句を言いながら、私は桐生のシャツを身につけた。

シャツは本当にブカブカで、私が着たら1枚のワンピースになっていた。

「なかなかと言っていいくらいに、いい格好をしてんじゃねーか」

桐生が言った。

このエロサックス奏者!

私は心の中で桐生に向かって叫んだ。

「んじゃ、こい」

桐生が私に向かって手招きをした。

私は彼に気づかれないようにため息をつくと、ソファーへと足を向かわせた。

ソファーにつくと、桐生の隣に腰を下ろした。
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