Melody Honey
そんなのわかる訳ないじゃない!

キスに必死で、味の確認なんかできる訳ないでしょ!

そう言いたかったけど、激しいキスの後だったので言うことができなかった。

忘れかけていた呼吸をするのがやっとだ。

「感じていたってことか?」

イジワルそうに笑いながら、桐生が聞いてきた。

「味のことを忘れるくらい、感じていたってことか?」

そう言った桐生に、私の躰がビクッと震えた。

何故なら、桐生の指が太ももをなでていたからだ。

「指にも反応するくらいだから、相当感じてたんだな」

ニヤリと、桐生の口角があがった。
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