サイレントナイト～赤くて静かな夜～

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狭い路地が袋小路のように要り組んだ、薄暗い道をオカジマは慣れたハンドルさばきで走り抜けていた。

ひときわ明かりの少ない路地でバイクを停めると、暗闇にぼんやりと「岡嶋工業」と掲げられた看板が浮かび上がる。

見慣れた看板は、オカジマが小さな頃から一度も取り替えていなかった。

「おやじ、俺が岡嶋工業を世界の岡嶋にしてやるからな」

駐車場にバイクを乗り入れた時、オカジマは駐車場の奥に何か見慣れない物が置いてあるような気がした。

街灯のあたらないそこは、オカジマが集めたバイクの部品やパーツが積み上げてある。

あんなでけえパーツあったかな…

身の丈の半分ほどのその塊に目を凝らした時だ。

「うおおっ！？」