サイレントナイト~赤くて静かな夜~
「オオオオオカジマ、き、き、今日、俺んちでご飯食べる?」

ハイジはポテトチップスでベトベトになったコントローラーを懸命に操作しながらオカジマの方を見た。

「かかか、母ちゃんがオ、オカジマの分の弁当代も、く、く、くれたんだ」

「まじで?今日も母ちゃん帰り遅いの?
あ、ここで『冒険の書』書いてこうぜ」

「う、うん。お、お店がいい、忙しいんだって。
猫の、メ、メ、メグの餌も、お、俺がやるんだ」

「へー。
あ、ハイジ、あの洞窟入るぜ」

「う、うん!」

「今日俺んちあけみちゃんの太巻きがあるから家帰るよ。
ハイジの母ちゃんにはさ、俺とメシ食ったことにして、俺の弁当代はハイジのこずかいにしろよ」

「う、う、うん!
オオオオカジマ頭いいな!」
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