恋する星曜日~Pure Love Story~
いや、「人物」というか――


そこには、先輩が満面の笑みで「リズ」を抱きしめる姿が映っていて、確かに二人は超ラブラブだけど――



「犬じゃないですかーっ」



「かわいいだろ。柴犬の女の子なんだ」



あたしはガクっと力が抜ける。



「『ペットが恋人』って、アイドルの女の子みたいなこと言わないでくださいよ」


苦笑しつつも、どこかホっとしている自分がいる。



「ほっとけよ」



「しかも、和犬の柴犬に『リズ』なんて外人みたいな名前をつけるネーミングセンスも疑っちゃいます」



「だから、漢字で書けば柴犬らしい和の雰囲気あるだろ」



「まったくもう……」



こんな何気ない会話が、楽しくて仕方がない自分がいる。



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