恋する星曜日~Pure Love Story~
「ううん……カヨは、あたしに自分の気持ちを気づかせようと思ってしてくれたことなんだから。

実際、今回のことのおかげで、あたしはハッキリ自覚したわけだし。

別に謝る必要は……

むしろ、あたしがお礼を言う方でしょ」



カヨはブンブンと首をふった。



「違うの、それだけじゃないの。

もちろん気持ちを気づかせたいっていうのが一番の理由ではあったけど……

ほんとはね、今思えば少しだけ、あたしの中に、セーラに意地悪したい気持ちがどこかにあったような気がするの」



「あたしに意地悪って……えっ、どうして?」



カヨは眉をひそめ、少し辛そうな顔をした。



「実は、あたしね――」


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