恋する星曜日~Pure Love Story~
あたしとダイスケは、その後、しばらく無言で星空を見上げていた。

ダイスケもいろんなことを考えていたのだろうと思うけど……

あたしも。

頭の中では、夏の嵐のようにさまざまな考えが渦まいて、混乱していた。



――カイト先輩とユキコ先輩が付き合っていた。

もしも別れた後も、カイト先輩がユキコ先輩に未練を持っていたとしたら?

ダイスケがユキコ先輩に近づくのは、おもしろくなかったかもしれない。

だから、ダイスケをユキコ先輩に近づかせないために。

あたしをダイスケにあてがうために、あたしの恋を応援してくれていた……なんてこともありえるのかも……?



そんな流れを思いついたけど、あたしは首をふって、その考えを頭から飛ばす。

カイト先輩は、そんな人じゃない。

自分のために、あたしをダイスケにあてがうようなことはしない。


あの時のことは、純粋にあたしのことを思って協力してくれていたのだと思いたい。

ううん、そう思ってる。
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