恋する星曜日~Pure Love Story~
「あの時のことって、なんのことだっけ?」



「え?」



驚いて顔を上げたダイスケに。



「なんか、あったかな? ほら、あたし、忘れっぽいからさ。覚えてないや」



そう微笑んだ。



起こった出来事を、なかったことには出来ないけれど。

人は、忘れることの出来る生き物だ。


起こってしまった出来事に、いつまでもこだわって許さないより。

許す方がずっと……



「あたしにとってもダイスケは、大切な幼なじみだよ。これまでも、これからも」



許すほうが、人はずっと、幸せに生きていける。


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