恋する星曜日~Pure Love Story~
「大丈夫、セーラだって、もうすぐ子どもじゃなくなるから」



カヨがあたしの肩をポンっとたたいた。



「え?」



「セーラの誕生日まで、あと2か月でしょ。

ついに16歳!

結婚できる年齢になるんだから、もう子どもじゃないって」



16歳の誕生日。

それは少し、特別な響きを持つ。



「16歳のバースデー、先輩がお祝いしてくれるんでしょ?」



「うん、まぁ……たぶんね」



「いいなぁ」



「……カヨは、新しく好きな人できたりしないの?」



何の気なしにそう尋ねてみたあたしに、カヨは……



「好きな人なら……いるから」



小さな声で、そう答えた。
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