恋する星曜日~Pure Love Story~
ペンションに着いたのは、山に日が沈んでいこうとする頃だった。



「すみません、予約した夏木です」



カイト先輩が声をかけると、「はーい」とペンションのお姉さんが現れた。



あたしとカヨは、ペンションのかわいい内装にキャーキャー騒いでいたけれど。

そのお姉さんを見たカイト先輩と五味先生は……



「サヤカ先生……!」



そう言って、固まった。



「五味くん……」



そのお姉さんは、カイト先輩の後ろにいる五味先生をまっすぐに見つめていて――



「……」



「……」



カイト先輩と、五味先生と、そのお姉さん。


3人は、時間が止まったかのように、身動き一つ取れなくなっていた。
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